こんにちは!d:matcha Kyoto magazineのTakeshiです。
ポットの向こう側から失礼致します。
お茶屋という仕事柄、毎日日本茶を飲んでいるのですが、先日とあることに思い立ちました。
「・・・いったい私はいくつ急須を持っているのだろう?」
と思い、日常使いしている急須たちを机の上に並べてみると・・・
・・・うん、多い。
※ちなみに、日常使いしていない急須はもっとある(;´・ω・)
こんなに急須があっても、何が違うの?と思う方もいらっしゃるでしょう。しかし、ひとつひとつの急須がそれぞれ違った魅力を持っているので、中々整理できないんですよね・・。ということで、今回はお茶屋の私が普段使いする急須の中から、選びに選んだ5つの急須について、愛情を語ってみたいと思います。
①②⑤は市販品ですので、楽天市場やAmazonなどで購入することも可能です!
はじめに:急須の各部位名称
急須の各部位名称はこちら。大体想像がつく名前ですね。
①白山陶器 茶和(SAWA)シリーズ
まずはこちら。グッドデザイン賞を受賞している急須です。ぐいっと伸びた手が特徴的。波佐見焼に特徴的な白磁器で、白という色がどんなシーンにもなじみそうです。
実は蓋のつまみ部分に秘密が隠されておりまして・・・
こんな風に親指でおさえやすい、というのももちろん優れた特徴なのですが、
蓋を急須に立てかけることができるんです。なんてスタイリッシュ!
ちなみに、私は茶こし部分に別売りのステンレスの網を使っています。ステンレスの網を買わずとも、網目状の茶こしもついているので、そのまま使用することもできます。
この「思わず語りたくなる工夫」がついているのが、男心をくすぐるのです。茶呑み話のきっかけになりそう。
(妻にこの急須を買って解説していたら、男性はそういうの好きだよねえとしみじみ言われました。。(´・ω・)細かいギミックが好きです)
②KINTO RIDGE
次に紹介するものは、エルゴノミクス(人間工学)を追及したティーポットとのこと。なんとも響きがかっこよくないですか?急須やティーポットにやぼったい印象を持っている人は、これを見たら印象がガラッと変わると思います。
「使い手にとって誠実なデザインとは?」ーRIDGEとKRONOSは、ここからスタートしました。その答えを導いたのは「エルゴノミクス(人間工学)」。人間の体の動きや心理をふまえ、使い手のストレスをできる限り減らすデザイン工学です。ポットからカップへ「注ぐ」。ドリンクの入ったカップを「持つ」。RIDGEとKRONOSは、このふたつの動作に寄り添いました。力を入れず楽に扱えるため、握力や体力の少ない方にも喜ばれています。
※画像は公式HPより
「手」と呼ばれる部分がないので、急須とは呼べず、いわゆるティーポットですね。
RIDGEというのは、山の稜線を表す単語で、この独特の緩やかなカーブが、お茶を注ぐときに最高の体験を生み出します。ほんの少し傾けるだけで、適度な量のお茶を一定のスピードで注ぐことができるのです。
茶こしはステンレスタイプ。すっぽり外すことができるので、こちらもお手入れが楽ちんです。
注ぎ口は大きめです。前から見たとき、横から見たときの表情が異なります。まじまじと360°観察したくなる。いわば工芸製品のような、考えつくされたティーポットです。
③個人作家の手びねり急須
ころんとしたかわいいフォルム。急須の蓋についているつまみがキュートです。
茶こし部分は「ポコ」と呼ばれる、お手入れが簡単なもの。「デベソ」と呼ばれることもあります。
お手入れが簡単な半面、網目が少し大きいので、細かな茶葉を使うと抽出の際に茶葉が含まれてしまいます。この急須は、茶葉が大判でしっかりしている上級煎茶や玉露などを淹れるのに適しています。
これ、手のひらにすっぽり収まるサイズなんです。
これに玉露やかぶせ茶などの高級な茶葉を入れ、少量のぬるま湯を注ぎ、少し時間をおいて注いで仕上がりを待つ時のリラックス感といったらもう・・最高ですね。
お盆に、茶碗とお湯、茶葉と急須を持ち、我が家の読書スペースへ
一人読書を楽しむときのおともにも最適。
一杯の湯飲みに、一杯のお茶を淹れる贅沢です。
④初市記念でもらったベーシックな大ぶり急須
胴の部分に書いてあるのは「平成二十八年 初市記念」です。これは、我々d:matchaの生産者たちが今年の初市の記念にもらった急須を譲ってもらったものです。毎年作るのでたくさん家にあるんだとか(;´・ω・)
胴の反対側には、茶の木と茶の花が。茶の花はなかなか見る機会がないですが、この急須のおかげで日ごろ目にすることになりました。
※日ごろ使っているものなので、茶渋が見苦しくすみません。。
茶こしは、帯状タイプ。周囲をぐるっと、帯状のメッシュの網で囲われているので、茶葉がお茶の中に漏れることを、しっかり防いでくれます。半面、一度外すとその後しっかり装着しなければならず、お手入れが必要なのが玉にキズ。
この急須は容量が大きく、一度にたくさんのお茶を淹れることができます。そのため、夏の時期にはたっぷりのグラスに氷を入れて、どどっと熱いお茶を注ぎ、たっぷりアイスグリーンティーをつくることも。もちろん、3~4人に温かいお茶を淹れるときにも、たっぷりした容量が頼もしいです。
⑤KINTO CAST TEAPOT
最後に、ティーポットのご紹介です。
大きなフォルムだけど、支える手の部分が非常に繊細。
持ちやすいハンドル
ハンドルを握り、持ち上げ、口元に運ぶ。CASTのドリンクウェアは、飲むとき、注ぐときの自然な体の動きを妨げないかたちになっています。ハンドルの角度とラインは、握ったときの指の位置、カップ本体にかかる重力、持ち上げようとする手の力点、これら3つの要素の微妙なバランスを考慮し、設計しています。それゆえに手の大きさを問わず、持ちやすくなっています。※画像は公式HPより引用
胴部分は大きいのに対して、取っ手は細めのガラス棒です。ただし、細さが頼りないことはありません。しっかり取っ手部分が接着されており、使いにくさを感じません。
抽出されている茶葉の様子・水色がわかるのもうれしいところ。
※上記は弊社HPより引用
秀逸なのはこの茶こし部分。ティーポットの上部に茶こしがあるだけなので、茶葉が胴部分で踊り、お茶成分がしっかりと抽出されます。もちろんメッシュの網目が茶葉をシャットアウトし、お茶の中に茶葉は含まれません。大勢にお茶を用意するときに重宝します。
弊社のイメージ写真にも、にもさりげなく使用させて頂いております。
5選は以上です!
それぞれの急須の、それぞれの良さ。伝わりましたでしょうか・・・?
美味しいお茶を淹れるためには欠かせない急須。お気に入りを見つけて、茶葉からお茶を淹れる生活を始めてみてはいかがでしょうか!
自撮りの失敗写真はこちら。目に穴が開いてしまった。