はじめに
こんにちは!d:matcha Kyoto magazineのTakeshiです。サイトがオープンして、日々皆さまに我々の茶葉を購入頂いております。本当に、本当に、ありがたい限りです。中には、我々のサイトオープンをきっかけに久しぶりに茶葉を購入したとの声も・・・泣けてきます!
ただ、その際にはお客様から、「久しぶりだから、お茶の淹れ方を忘れてしまった」「煎茶の美味しい入れ方を知りたい」という声もあわせて頂きました。確かに、なかなか煎茶を自分で淹れる機会は現代ではないのかもしれません。実家でも、母親やおばあちゃんが淹れてくれていたので、ついつい習うことなく家を離れてしまった・・という方もいるでしょう。
ということで、今回は「どこよりも詳しい煎茶の淹れ方・レシピ」!ということで、写真を大量に交えながら、基本のぬるま湯出しの方法を解説できればと思います!
※注:ここで紹介している分量などは、あくまで一般的なもので、好みや作法によって変わりうるものです。お茶はその時の気分や体調に合わせて飲みかたが変えられる飲料ですので、一般的な飲み方を押さえたら、どんどん好みの飲み方を見つけていってくださいね!
※注2:すでに急須を持っている方向けの方法です。急須がなくとも煎茶を淹れることはできますが、まずは基本の方法ということで、急須があること前提で解説致します。
何よりはじめに;お茶を買う
煎茶は一般的なお茶ですので、日本茶を扱う場所であればどこでも手に入るでしょう。
①お湯を沸かす
まずは何より、お湯を沸かします。
水は軟水のミネラルウォーターがベストですが、水道水で全く問題ありません。
・ガスでお湯を沸かす場合には、沸騰してから5分ほどグラグラと煮たてると、水道水に含まれるカルキ成分が蒸散してまろやかなお湯となり、お茶を淹れるのに最適です。
・電子ポット(ティファールや、湯沸かし機能付きポット)を利用する場合には、カルキ抜き機能がついている場合はそれを活用、機能がない場合には、一度沸騰してから蓋を開けて蒸気を逃して少し冷めた後、再沸騰させるとお湯がよりまろやかになります。
いづれの方法にしろ、これでないとダメ!という細かいルールはありません。ひとつだけ覚えるとしたら「一度お湯を沸騰させること」をぜひ心がけてください。
※鉄瓶でお湯を沸かすともっとまろやかなお湯となります。
②沸かしたお湯の量を測りつつ、冷ましていく(1人120mlくらい)
まず、お湯の量を測りつつ、お湯の温度を冷ましていきます。
煎茶を淹れるときには、いきなり熱湯を茶葉に注ぐのではなく、冷ましたぬるま湯でお茶を抽出します。
理由を端的に説明すると、
「お茶には、苦味・渋み成分と、旨み・甘味成分が含まれている」
「苦味・渋み成分は高温で溶けだすが、旨み・甘味成分は低温でも溶けだす」
「だから、低温で淹れると、旨み・甘味成分だけが抽出される」
からです。
そのため、煎茶は旨み・甘味を存分に味わうには、ぬるま湯で抽出するのが一般的とされています。
ちなみに、こちらのガラスのコップに入れている水の量で、大体120mlほどとなります。大きさの比較でいうと・・・
手元にスティックのりがあったので、こちらで比較するとサイズがわかるでしょうか・・・(;´・ω・)
③茶葉の量を測る(1人3gくらい)
茶葉の量を量ります。大体、1人前3gと覚えておけばほとんどのお茶には対応することができるでしょう。ティースプーンで一杯山盛りすくうと、大体3gほどとなります。
3gはこの程度です。
3gのアップ。伝わりますでしょうか・・・?
試しに湯呑に入れてみると、このくらい。2倍の6gだとこのくらい。6gの茶葉のアップ。・・・なかなか見た目で茶葉の量を伝えるのは難しいですが、少しでも参考になれば幸いです。6gの茶葉の、スティックのりとの比較。6gの茶葉を、横から撮影。しつこくてすみません。。
④急須に茶葉をいれ、70℃くらいに冷ましたお湯を注ぐ
急須に茶葉をいれます。今回は2人前なので、6g分。6gの量はこのくらいです(しつこい)6gの量が伝わると幸いです・・!さて、お湯ですがちゃんと冷めているでしょうか。
目安としては、大体70℃くらい。
使用しているカップにもよりますが、温度を確かめる方法としては・・・実際に手にもってみて、特に抵抗なく持てるくらいの温度が70℃だといわれます。
80℃超えてるとまだまだちょっと熱くて持ちにくいでしょう。
※火傷には十二分にお気を付けください。
お湯の温度の下げ方
ここで、お湯の温度の下げ方についての小ネタを。
熱湯の温度ですが「容器に移し替えると、大体10℃ほど下がる」と言われています。
図解するとこんな感じです。
そのため、一度沸騰したお湯を、急須に注ぎ、そして急須からコップに注ぎ、ちょっと時間が経った後に急須に茶葉をいれ、コップのお湯を注げば、大体煎茶をぬるま湯で淹れるのにちょうどいい温度となります。
※季節によって冷ます時間は調整します。
※今回、私は茶葉の計量をする写真を撮ったりしながら淹れる想定だったため、そのままカップに注いでいます。
そして、これらの冷ましたお湯を・・・
ざばあ、と茶葉に回しかけていきます。ためらいなく、茶葉全体にお湯がかかるようにまんべんなくかけていきましょう。茶葉はそのうち沈みますので、無理に混ぜたりしなくても大丈夫。
⑤時間を測ります
煎茶をぬるま湯で出すのであれば、1分半~2分ほど待ちます。
私は、ついついお客様がいると話し込んでこの1分半の時間を忘れてしまいがちなので、iPhoneのストップウォッチをつかったりします。が、厳密に考える必要はなく、大体でも問題ありません。こちらが1分半経過したところ。茶葉が開いてきているのがわかります。
お茶の香りが部屋に広がる頃ですね・・!
⑥回し注ぎをして、濃さが均等になるように注ぎます。
こちら、注ぐときは「回し注ぎ」という方法で、濃さが均等になるように注ぎます。
回し注ぎですが、特段難しい方法ではなく、
・ちょっとずつ注ぐ
・いったりきたりして注ぐ
ということだけ覚えておけば大丈夫です!!
例えば、2人前でお茶を淹れたとしたら・・・下記の順番で、お茶を淹れていきます。少しずつ注ぐことで、カップの中のお茶の濃さを均一に保ちます。
それでは、実際に2人前を淹れた場合でいうと、 ①左に注ぎ、②右に注ぎ、
③もう一度右に注ぎ、④左に注ぎ、⑤もう一度左に注ぎ、⑥右に注ぎ、、、
といった感じで、順番で注いでいきます。
ポイントは(再掲)
・ちょっとずつ注ぐ
・いったりきたりして注ぐ
です!
ちなみに、カップが3つの場合
それではカップが3つの場合は・・・
上記のような順番で注ぎます。ついつい、時計回しで注いでしまいそうですが、そうではなく「いったりきたり」で注いでいきます。
⑦最後の一滴まで注ぐ
お茶は、最後の一滴に一番の濃厚なエキスが含まれています。
そのため、最後の一滴までを注意深く、しっかり注いでください。
(※無理に急須をたたいて注ぐ必要まではありません)
また、急須の中の茶葉に水分が残ってしまうと、一煎目を呑んでいる最中に濡れた茶葉から抽出が進み、2煎目のお茶に苦味成分が多く含まれてしまいます。
最後の一滴を・・・
しっかりと注ぎ淹れます。注いだ後は、急須の蓋を開けておきましょう。こうすることで、熱をもった茶葉が蒸れて、成分が抽出されてしまうことを防ぎます。
⑧おかわり
この後は、2煎・3煎と楽しむことができます。2煎目以降は、すでに茶葉が開いているので、同じぬるま湯で抽出する場合でも、30秒~1分ほどで十分成分が抽出されます。
また、2煎目以降には熱湯を用いて、まだ引き出されていない苦味・渋み成分をしっかりと抽出し、味わうのもオススメです。
温度を変えて楽しむことで、お茶のポテンシャルをふんだんに、贅沢に感じることができますね。
ほっとひといき・・・。
所要時間は、お湯を沸かす時間を除けば、10分もかからないほどです。
長くなってしまいましたが、以上です!
ぜひ、美味しい煎茶の淹れ方をマスターして、お客様をもてなしたり、自分のご褒美タイムに煎茶を淹れるなど、お茶のある生活を楽しんでいただければ幸いです。
急須で淹れた一杯は、至福のひと時。
疑問点などありましたら、コメント欄に頂ければ別途お答え致します!
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