こういう出会いがあるので、京都の観光はいつまでもやめられないのです。
-------------------
こんにちは!d:matcha Kyoto magazineのTakeshiです。
今日は、京都の観光通なら外せない、京都の奥座敷「嵯峨野」にある「鮎の宿 つたや」さんにいってきたので、そちらをご紹介します。
・・・初めに断っておきますが、控えめにいって最高の素晴らしい体験でした。食べログでは見つからないお店です。
京都の奥座敷「嵯峨野」
京都には様々な観光スポットがあります。TripAdvisorによると、人気の観光地は・・・
・金閣寺
・清水寺
・銀閣寺
・二条城
・仁和寺
・祇園
・東福寺
・
・
・
と続いていきます。日本人なら誰でも知っているような有名観光地ばかりですね。
そんな中、京都を何度も訪れるリピーターの方たちは、市内の観光だけでは満足せずに「奥座敷」と呼ばれる、京都市内の中心部から少し離れたところにある観光地へ足を延ばすことが多いです。京都であれば「鞍馬・貴船」や「亀岡・湯の花温泉」「嵐山・嵯峨野」を指すことが多いようです。
冬の嵐山もいいものです。
嵐山はJR・京福・阪急と3路線で乗り入れができる有名観光地ですが、嵯峨野は嵐山のさらに奥なので、まさに奥座敷と呼ぶにふさわしい場所。
しかも、嵐山の渡月橋近辺からは、歩いて30分ほどで観光できます。いわゆる観光地の喧噪も少なく、京都観光リピーターの方にはぜひ訪れて頂きたい、オススメの穴場です。
さて、今回はそんな奥座敷のひとつである「嵐山・嵯峨野」の奥にある「鮎の宿 つたや」さんに行ってきたお話です。
化野念仏寺・愛宕神社の近く
場所ですが、近くの観光地には、化野念仏寺や愛宕神社があります。
嵐山の渡月橋のあたりから、歩いて36分とありますが、周辺の景色も楽しみながら歩くと40分以上はかかるかもしれません。余裕をもって行動しましょう。
嵯峨野は先日降った大雪の影響で、そこかしこに雪が残っていました。
(※2017年1月中旬に訪問しました)
つたやさんの外観。
このかやぶき屋根。保存するだけでも非常に手間がかかっていそうです。
歴史を感じるたたずまいですね。
旧字で書かれている看板には、老舗感が漂います。
お店の近くは一方通行も多いので、車で行く場合には事前に駐車場を調べておくとよいでしょう。
お店のすぐ横が愛宕神社。
ちなみに愛宕神社詣でについては、こちらの記事にて詳しくレポ致しました。
店内の様子
店内には、季節のメニューが並んでいます。
これらの看板がそのまま、お店の深い歴史を伝えています。
ちなみにこの看板は「『講看板(講社札)』という種類のもので、現代のようにTripadvisorや食べログなどでクチコミなどが確認できなかった時代に、旅人が安心して泊まれるような宿の印として配られたもののようです。
博物館にあるものに、同じようなものがありますね。
日本:浪花講看板(江戸末期) ( 大阪府 ) - nokiのブログ〜歴史好きnokiの骨董・資料コレクション〜 - Yahoo!ブログ
この方のブログにて勉強させて頂きました。
こちらもお店の額縁。山くじら、はイノシシの隠名ですね。肉食がおおっぴらにできなかった時代の異名です。
さて、我々は今回活鱧丼と鮎丼を注文しました。予約は特にしていませんでしたが、快く出迎えて頂き感謝です。
白瀧弁財天。お店に入った小上がりの手前にあります。
室内に入ると・・・
非常に美しい数寄屋造りの間に案内頂きました。
冬の景色で雪が積もっていますが、凛としたお庭は見ているだけで飽きません。
ちなみに、上の写真で籠(かご)のようにつられているものですが、これは昔は木材などを籠に積み、火をつけて灯りをともしていたようです。想像するだけで幻想的ですね・・。
つたやさんは、その建築にもこだわりが強く、公式HPによると
平成元年に客室を建て替える際に、数寄屋造りで世界で一番の大工である中村外次が「松の座敷」「梅の座敷」を建築。また、世界で活躍していたイサムノグチが「合掌の座敷」の監修をしています。
という、名だたる人々による手がこんだ建築がなされているようです。それらも見学してみたい・・!
鮎の宿の由来
ここで、気になる「鮎の宿」という名前の由来をお店の方に伺いました。
400年前の江戸時代、愛宕山の門前町として愛宕山を登るお客様にお茶を出すようになったのが「鮎の宿 つたや」の始まりです。
開業当初は茶店として愛宕山を登る旅人をもてなしていましたが、昔は保津川で採れる鮎を京都丹波・亀岡の方から京都まで天秤棒で運んでいたため、水の入れ替えに休憩所が必要でした。そこで新鮮な鮎を愛宕山に登られるお客様に出したのが鮎料理の始まりとなります。
ちょうど、部屋の外には水道が見えて、きれいな清流が流れていたのですが・・合点がいきました。「鮎の宿」は「鮎(が休むための)宿」なんですね。これ、事前に知って-たら喜んで友人に話したくなるだろうなあ・・・。その名前が持つ由来を知ることで、見ている風景に深みが出てくるような、そんな体験が出来ました。
味はもちろん絶品!
さて、まずは活鱧丼。丼の蓋を開けると・・・
ふわっとした鱧が鎮座しています。
中には刻んだ鱧がまぶされたご飯と錦糸卵。
このハモのふわふわ感・・!
お味噌汁とお漬物がセットです。
こういうお店のお漬物って、残さず食べてしまいますよね・・!
鮎丼は、常識を超えた甘露煮。見た目からすごい
続いては鮎丼。しっぽが丼の蓋からはみ出ています。
どどん!と登場。非常に美しい一杯です。
とても丼飯とは思えない。牛丼とか天丼とか同じ丼のカテゴリには入れられないです。
特筆すべきは、卵を抱いた鮎の煮つけ。
夏のいい時期の鮎をとっておき、いつでも美味しく食べられるようにしているとのことです。頭から骨から丸ごと全部食べられて、どこをとってもホロホロで美味しい!濃い味付けなのですが、後味はさっぱりとしていてするすると箸が進みます。ああうまい。
・・・正直鮎といったら、塩焼きを食べることがほとんどでしたが、煮つけでこれだけ鮎の香りを楽しむことができるとは思いませんでした。いやはや、贅沢な体験です。
今回我々が頂いた丼ものは予約なしでも食べられるようですが、予約をすると懐石料理のフルコースが味わえるようです。いつか、ハレの機会があったらぜひともお世話になってみたい!
お店のInstagramはこちら。
公式HPはこちら。
-------------------
d:matcha(ディーマッチャ)は生産スタッフが愛情をこめて作った、京都・和束町産のおいしい茶葉+お茶を美味しく淹れられる、ティーウェア・茶器を販売しています。