代表の田中大貴です。
2018年3月22日、京都信用金庫さん主催の第五回京信 地域の起業家大賞 優秀賞を頂戴致しました。未だ何も成し遂げていない中、大変恐縮ですが、ビジョンやこれからやろうとしていることを応援して頂けることは、大変嬉しいです。
上記は、頂いたトロフィー。見た目以上に重く、恰好良いです。
京信 地域の起業家大賞とは
京都は土地柄、任天堂さんやオムロンさんなど、元々ベンチャーであり、その後も京都に本社を構え続ける会社が多く、地域の金融機関もこれから成長していくベンチャー企業を応援していく、という風土があります。実際に、京都信用金庫の増田理事長は、「皆様のようにリスクをとって起業をし、努力していく方は地域の宝です」と仰っていました。京都信用金庫さんが毎年、創業5年未満の会社から応募を募り、有識者の方を招いて選考されています。
22日の授賞式には、メディア、行政の方、京都の企業の方が聴衆として、400名ほどこられ、後日、出席者の方が興味を持たれたプレゼンターとのマッチングの機会を提供して頂けます。
上記は、リハーサルの様子。
第5回の受賞者にはどのような企業があるのか
非常に多岐に亘り、私自身皆さまのプレゼンを聴くのが大変興味深かったです。特に興味深かったのは、最優秀賞のバイオームさん、優秀賞のMAC&COさん、ヤスオンさんです。
バイオームさんは、私と同じ京大農学部の出身者達が創業者で、研究室時代に調査をする中で、世界中から数多くの生物がすさまじい速度で絶滅していっていることに大変な問題意識を持たれる一方で、その現状が経済原理の中では当然の結果であるため、種の保存が経済原理にも適うビジネスを展開することで、種の保存を実現したい、という大変素晴らしいビジョンをお持ちです。
種のビッグデータを取り扱うことで、そのデータ集めること、活用することをビジネスにすることを考えていらっしゃいます。
MAC&COさんは水墨武人画家、ヤスオンさんはオペラ歌手という、私が全く持ち合わせていない才能を持ってらっしゃる方々でした。
どちらの方も、業界の既存構造に疑問符を持たれ、ビジネスを通して芸術のさらなる発展や後続の育成を目指される、ビジネスマンとしても、刺激を受ける方々です。
D-matcha株式会社として何を伝えたのか
和束町をワインでいうシャンパーニュなどのように緑茶の世界的産地としてブランディングをしていくことに事業を通して貢献していきたい、という想いを伝えました。D-matchaでは、茶の栽培から、加工、店舗(d:matcha Cafe & Kitchen)の運営まで行っていますので、本物のの和束茶を色んな最終商品をお客様に提供することで、興味を持って頂き、和束茶の良さをしって頂きたいと考えています。
国内にいるとなかなか気づきませんが、海外では有象無象の緑茶が抹茶として販売されています。本当の抹茶の定義は、収穫前の被覆期間を一定日以上もうけ、碾茶(挽く前の抹茶)工場の碾茶炉を通ったもののみを指します。産地にいればあたりまえですが、国内でもそうした本来の定義とは違う抹茶がたくさんあります。
※こちらが、寒冷紗。日光の光を遮ることで、葉のアミノ酸が苦み成分に変化することを防ぎ、甘味のあるお茶を作ります
※左側が寒冷紗がかかってない部分、右の濃い色が寒冷紗のかかっている部分。見た目も随分違います。
今は良いですが、品質やブランドを下げて展開していくと、国外の安いお茶に負けてしまいます。中国ではもちろん、東南アジア、さらにはチリなどでも緑茶の生産が始まっています。
ワインでも同様のことが起き、世界中で生産地が拡大しましたが、フランスはAOLという制度を設け、きっちりと土地とブランドを定義づけ、今現在に至るまで確固たるブランド力とワインの値段を維持しております。
こうした、和束茶とその茶業の確立を、弊社はビジネスを通して貢献していくことで、茶業の発展と地域の雇用拡大による人口増に貢献していきたいと考えています。和束町でも高齢化の波は強く耕作放棄地などの増えてきています。ビジネスを通じてこうして地域が抱える問題にも一つの実行を伴う解決を示すことができれば、と考えています。