d:matcha Kyoto magazine

和束町にて、お茶農家&カフェを営むd:matcha Kyotoのブログです

簡単手作り紅茶!生の茶葉から手もみで紅茶をつくってみた!レシピ・作り方ご紹介

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紅茶になった瞬間は、非常にテンションが上がりました。

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こんにちは!d:matcha Kyoto magazineのTakeshiです。

先日、生の茶葉が手に入ったので煎茶を手もみした記事をアップ致しました。

日頃煎茶や抹茶に親しんでいるので最初に試したくなるのは「煎茶」なのですが、これに続いて「紅茶」も手作りしてみました。用意するものは、電子レンジ&オーブンのみで、とっても簡単です。
(煎茶より紅茶のほうが簡単だった・・・)

 

■紅茶とは

紅茶について、弊社のHPの中でも解説していますが、

日本茶と健康 お茶の種類から選ぶ / d:matcha Kyoto オンラインショップ

代表的な発酵茶です。茶葉を収穫した後に、茶葉がもともと持っている酵素の働きにより「萎凋(いちょう)」と呼ばれる発酵工程を経て、茶葉に加工されます。一般的に、カテキンや旨味成分といった煎茶に代表的な成分は減少し、その代わりにタンニンが増え、香りが華やかになります。

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よく誤解されることもありますが、煎茶だろうが紅茶だろうが、もとのお茶はすべて同じ品種です。その加工の工程を変えることで、仕上がりのお茶を変えることができるのです。

 

①収穫後、広げて日陰にて1日放置する(所要時間:1日放置)

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さて、こちらに収穫された生葉がありますが、このまま加工に入ると水分量が多く、萎凋の工程を経ていないために煎茶や(半端に発酵した)烏龍茶などになってしまいますので、1日かけて放置し水分が抜けるのを待ちます。

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満遍なく大皿に広げておくと作業がしやすいです。

 

 

・・1日経過・・

 

さて、どの程度になったかでいうと・・・

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どん。少ししなしなしていますね。

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アップ。大体水分重量が6割~7割程度になるとよいです。

 

②ここからはモミモミモミモミ・・・(所要時間:30分前後)

さて、先ほどの生の茶葉が萎れてきたところで「揉み」の工程に入ります。

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揉んでいくことで、茶葉の細胞を破壊し、葉の中の酵素を含んだ成分を外部に絞り出します。それら成分が空気に触れると発酵しやすくなるため、ここはしっかりと揉んで成分を外に出していきます。

 

揉んで揉んで揉んで・・・

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どんどん揉んでいきます・・・

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そして、手のひらがべたついてきました。

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手に付けても落っこちないようなねばねば感

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しっかりと香りが立ってきたら、完成です。大体30分ほどでここまでの工程は終わるかと思います。

 

③仕上げの発酵(所要時間:3-4時間)

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今回はZipロックに入れました。

 

さて、これを放置すると、先ほど茶葉を揉んで傷つけたため、茶葉に含まれる酵素が活発に働くようになり、発酵が進んでいきます。

・・・といっても特別な発酵温度をコントロールする必要もなく、室内で3-4時間放置すれば発酵が進みます。(極端に熱い・寒い場所にはおかないほうがよいです。)

 

④発酵を止める仕上げ(所要時間:15分前後)

さて、あれだけ手で揉んで揉んでを繰り返した茶葉ですが、仕上がりはこちら・・!

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色が非常に紅茶っぽいですね!
香りはむんむんと、決して煎茶では味わえないフローラルな芳香がしています。

同じ茶葉なのに、これだけ仕上がりが変わるのが非常に面白いですね。

 

さて、最後に仕上げに熱を加えて発酵を止めます。昔に理科の授業で習ったことを覚えているかもしれませんが、酵素は主成分がタンパク質でできているために、熱を加えると変性して失活します(要は発酵しなくなります)。

 

あらかじめ、120℃に予熱しておいたオーブンで熱します。この工程で乾燥もしますね。茶葉が焦げないように見守りましょう。今回は茶葉の量が少し多いので15分ほど加熱しましたが、茶葉の量によっては10分ほどでよいと思います。

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さて、オーブンで加熱した仕上がりは・・・

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どどん、と完成です!

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茎と葉っぱで色が異なりますが、濃いめの黒褐色はまぎれもなく紅茶の色。 

 

⑤仕上げの乾燥

さて、出来上がった茶葉にはまだほんの少し水分が含まれているので、保存するためには乾燥させます。風通しのよいところで半日ほど放置するなどすれば、十分でしょう。
(長期保存する際には、特にカビなどにお気を付けください)

 

⑥飲んでみる

さて、実際に急須に紅茶をいれて飲んでみます。

紅茶なので熱湯を注ぎ、蒸らすこと1分間ほど・・・

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しっかりと濃褐色で抽出されています。

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香りもフローラルで、日ごろ売っている煎茶などとは一線を画す味わい。これぞ発酵の力。しっかり甘さも出ていて、口当たりもよく気分が冴えます!

 

紅茶つくりも非常に奥が深い世界だと思いますが、自分で気軽に紅茶をつくる経験もいろいろ学びがあり楽しかったです!

今後、こういった学びがある体験を店舗でも提供できればと思います。

※もしご興味がある方がいらしたら、ぜひ店舗やFacebookなどでお声がけください。

 

本日は以上です!

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