こんにちは。d:matchaの農業担当のchiseiです。茶栽培の技術を向上すべく、日々奮闘中。今日は秋の農作業、秋番茶収穫について簡単にレポートします。
秋空が広がる中、秋番茶の収穫を終えました!
秋番茶(秋芽)の収穫が10月下旬から11月にかけて行われました。
茶の収穫は多くて年に4回、京都では通常年3回行われるのが一般的です。
7月頃に収穫した二番茶以降に新たに出てきた芽を秋芽といいます。来年の新茶に向けて、秋芽を収穫するこの時期までに、樹の枝をできるだけ太くしておくことが大切です。枝が太いほど、来年の新茶の時期に、芽をたっぷりと栄養を送ることができるのです。
秋番茶の用途は?
収穫した秋番茶は、d:matchaでは市場に出荷し、自分たちの店舗で使用することはありません。しかし、実は世間では秋番茶がペットボトルのお茶の原料になったり、多くの抹茶菓子の原料になったりします。(d:matchaでは抹茶菓子にも一番茶や二番茶を使用しており、秋番茶を使用することはありません。)
秋番茶は苦み・渋みが強くすっきりとした味わいである一方で、旨みやお茶の風味は一番茶・二番茶と比較すると弱くなります。お値段がお手頃であることから、現代ではペットボトル茶など人々の日常に根差した茶となっています。
新茶に向けた準備~ナラシ~
秋番茶の収穫後、来年の一番茶の収穫の際に古葉や枝が入らないように、茶畑の表面をナラシ機という機械で切断面をなぞる様に何度も刈り直します。この作業をナラシ(化粧ならし)と言います。
ナラシは11月中旬までか、翌年2月下旬以降に行う作業です。霜が降り、寒さがきつい12月~2月にやってしまうと、切断面が凍ってしまい、そこから病気が入ってしまうからです。この作業は地味な作業ですが、おいしいお茶を収穫するために、大切な作業なのです。
9月の伸びた秋芽の様子。よく伸びています!
きれいにナラシ終わった茶畑の様子はこちら。
散髪後のよう。すっきりしました!
正法寺(和束町)から望む、釜塚山。紅葉がきれいな時期となりました。
これから冬が近づきます。茶の樹も寒さに耐える時期。来年の新茶がおいしく収穫できますように!
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d:matchaは宇治茶の主産地・京都和束町にて、茶の栽培・収穫を行っています。
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