d:matcha Kyoto magazine

和束町にて、お茶農家&カフェを営むd:matcha Kyotoのブログです

【新茶情報】2018年新茶・一番茶の収穫を終えて

名残惜しいですが、2018年の新茶の収穫が終わり、もう二番茶の準備に差し掛かっています。せっかくですので、今年の新茶を振り返ってみたいと思います!

 

f:id:watanabecook:20180620131313j:plain

新茶とは?

新茶とは一体何かご存知ですか?新茶とは一般的にその年一番初めに収穫したお茶のことを指します。「一番茶」とも呼ばれます。冬の間に蓄えた養分をたっぷりと吸って春先に出てくる柔らかな芽です。

茶の味の特徴としては、何といっても若葉のさわやかでフレッシュな香り。また二番茶・三番茶よりも渋み成分であるカテキンが少なく旨みの強い味となります。

f:id:watanabecook:20180620131239j:plain

寒かった冬。待ち望んだ新茶。

今年の冬は例年よりも非常に寒く、茶樹にとっては厳しい冬となりました。和束町
は最低気温がマイナス10 度付近まで低下したことも。水道管が凍って破裂するハプ
ニングがあちらこちらの家庭で見受けられました。
人にとっても茶樹にとってもいつも以上に首を長くして待ち望んだ春でした。3 月に
入ると一気に気温が上昇したため、茶の芽がぐんと成長し、前年よりも6 日間早く、
宇治新茶の初競りが4 月22 日に行われました。

f:id:watanabecook:20180620132206j:plain

収量よりも品質重視

低温障害により茶の葉が枯れる”赤枯れ”と呼ばれる現象が見られたこともあり、収
量は少なくなりました。なかなか苦戦した農家さんは多かったようです。d:matchaは今年は収量よりも品質を重視し、葉を伸ばしすぎず、若くて良い芽だけを収穫しました。また、霜による被害や害虫被害を免れて、旨味の乗った茶葉を収穫することができました!

f:id:watanabecook:20180620131301j:plain

f:id:watanabecook:20180620132713j:plain

一年として同じ年はない~毎年が学びの年~

天候や土地の状況など様々な要因に影響される農業にとって「1 年として同じ年はな
い」とよく言われます。我々ディーマッチャスタッフにとっても、毎年が学びの年です。
農地の状態を見極めながら、肥料の種類・頻度、茶を刈るタイミングなど試行錯誤を
重ねながら経験を積んでいきます。
手間をかけて育てた茶葉を収穫する喜びはひとしおです。収穫するとすぐに試飲をし、
味を確かめます。収穫する土地による味の差異もおもしろく、同じやぶきた品種で
も、”白栖”という土地で収穫した煎茶と”原山”という土地で収穫した煎茶では香
りが異なります。また、茶を収穫したのちの加工の工程も重要です。どの程度茶葉を
蒸すのか等によって茶葉の風味が異なってきます。

また、茶によって、その個性と魅力を最大限に引き出すために、抽出する最適な温度や時間を見つけていく楽しみもあります。

f:id:watanabecook:20180620132850j:plain

奥深い日本茶の世界の魅力

日本茶の世界は奥深く、知れば知るほどより深い知識を求めたくなる深淵さを秘めています。作り手としても、またお客様に日本茶の良さを知っていただく売り手としても、日々学び、進化していかなければならないと感じる毎日です。

【新茶続々!】d:matchaの新茶商品はこちら

新茶を楽しんでいただけるよう、オンラインショップにて販売しております。ぜひご覧ください。↓ 

f:id:watanabecook:20180620133206j:plain